仙台不動産情報広場を運営している小松商事の溝口です。
今日は宮城県の住宅着工棟数にふれてみたいと思います。
皆さんは宮城県が毎年、建築確認済証が交付されたのを元に統計を公表しているのをご存じでしょうか。
不動産業者さんや、建築会社さんの方はご存知の方も多いと思いますが、一般の方はあまり見ないというか必要ない統計ですね。
しかし、昨今の老後資金問題で、これから不動産投資が注目されている中、非常に役に立つ統計なので興味ある方は是非参考にして下さい。
まず上記の県庁のサイトで統計をみると、大きく分けてH22年(震災前)→H25年(震災特需ピーク)→H30年(震災特需終了)に分けた場合、持家(注文住宅)はほぼ震災前に戻ってきているといえますが、その他の建売と貸家が未だ震災前の倍に近い数字が建築されているのがわかります。
私の個人的な見解ではありますが、建売が多いのは主に仙台圏の土地価格上昇によるものと、建売業者さんの増加によるものかと思われます。実際仙台市及び近郊で戸建住宅をご希望のお客様のご予算で一番多い層は、土地建物諸経費込みで3000~3500万かと思います。しかし、実情は多くの方が希望される地下鉄やJR徒歩圏内での土地価格はもちろん面積にもよりますが2000万~となり、建物や外構諸経費に回せる費用がほとんどなく、その結果注文住宅を断念し希望エリアでの建売や中古住宅の購入するというのが、仙台市及び近郊での現状です。
一方、貸家もピーク時ほどの棟数はないにしても、いまだに震災前の倍の数字が供給されています。この点についてはこれから不動産投資を仙台圏始める方は見極めが難しいところだと思います。というのも、先月の河北新報で仙台市の人口推移が初めて109万を突破したが、2020年度をピークに減少するとの記事がでました。この記事の通りにいくかどうかはわかりませんが今後の人口減少に相反する形で貸家だけがどんどん建つ状況は、いずれ供給過多そして未入居物件が増加につながりそれが負動産となり、地域の地価の下落に大きく関係してきます。
ちょっとマイナス要素のお話がメインになりましたが、将来的に起こり得るリスクに備えるといった意味で非常にザックリとした感じではありますが記事をあげさせて頂きました。
以上の事もふまえ今後の不動産活用や、戸建用の不動産取得等、土地の相談をご希望の方は是非お気軽にお問合せ下さいませ。
小松商事 溝口